2020年9月8日火曜日

20200907

朝、身体がしびれたように重くてベッドから出るのが難しかった。きのうの岩盤浴の効果なのか副作用なのか関係ないのか。

労働。きょうはめずらしくいい仕事をした感。ルータを交換したら、インターネットがほとんどつながらないばかりか室内のLANの調子まで悪くなって悲惨だった。

昼はステーク・フリット。それにヴィシソワーズとエスプレッソがつく週替わりランチ。フランス人の国民食。大好き。もう一回行きたい。店の人たちが非常に親切だった。

労働のあと、気楽に皮膚科に行く。行き帰りと待ち時間で岩瀬博太郎『死体は今日も泣いている 日本の「死因」はウソだらけ』を読了。法医学の本。日本の死因の調査、司法解剖や行政解剖の制度はボロボロで、その結果、死因はウソだらけ、らしい。全然予算がなくて、制度がずさんで、本来なら国がすべきことを、大学の倫理観に甘え、そのうえで大学の予算も削ろうとしている、らしい。よくある話。他の多くのことと同様に、きっとそうなのだろう。

上の年代はもちろん、同年代でも結構、日本の現行制度は、基本的にうまくできていると前提しているタイプの人がいて、そういう人は、この本を読むとショックを受けるだろう。自分の場合は、基本的に全然ダメだろうと前提しすぎるタイプなので、ああ日本ぽいと思っただけで、そういうのに馴れきってしまっているのもなとは思う。

死因といえば、ときどき日本では怪しい変死事件があると思っていて、たまにそういうのをみつけると書き加えるリストを持っている。

自分の後ろ向きな気持ちは置いといて、この本はもっと建設的で、ためになる。

秋田県では例外的に、異状死の多くを解剖するらしい。その結果、
「秋田大学で、風呂で亡くなった人の死因を調査しました。それによると、秋田県では、溺水、心臓死、脳出血がほぼ等確率であがっています。富山県ではほとんど溺水。山口県では心臓死が多いのです。/解剖することなく適当に死因を決めて書いているから、このようなばらつきが出るのでしょう。」(p.87、表現一部改変)

こういうことがさらっと書いてあって面白い。

法医が解剖して死因を探るのは、事件性があるかないか、誰が犯人か、といった個別ケースを知るためだけではなく、統計的な処理を通じて公衆衛生(というのかな)的な機能も持つ。ちゃんと解剖してデータを積み重ねることで、最近こういう事故死が多いから予防しようとか、災害での死因はこういうのが多いから注意しようとか、そういう予防にもつながる。法医学とは、授業にでて解剖にでて答案を書いて単位をもらった程度のつきあいだけども、そういうことは考えたことがなくて、視野が広がった。

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